【人前式】の基礎知識&流れや費用を知っておこう!

最終更新日:2024/05/31

人前式(読み方:じんぜんしき)は、宗教色がなく、決まり事がない、自由な挙式スタイル。そんな人前式の魅力や、教会式・神前式との違い、式の流れや演出アイデアを紹介します。

 

人前式とは ~魅力と選ばれる理由~

人前式とは、結婚の誓いを神仏に対して行う代わりに、ゲスト全員に結婚の証人となってもらうスタイルの結婚式です。そのため、宗教や格式を気にする必要がないので、式をする場所や進行、演出など自由に決めることができるのが魅力。

\先輩カップルアンケート/
◆人前式を選んだ理由
1位
 ふたりらしい自由な式にしたかったから
2位 宗教にとらわれたくなかったから
3位 比較的安かったから

人前式には式次第に決まりがないため、オリジナリティあふれる誓いの言葉を作ったり、ゲストも参加できる演出を取り入れたり、ゲストの印象に残るような式ができる点が支持されているようです。また、教会式(キリスト教式)と異なり牧師様や聖歌隊が必要なく、披露宴会場で挙式をすると場所代がかからない、という点で費用が抑えられるというメリットも。

 

人前式の流れ・式次第

人前式の流れ・式次第の例を紹介します。挙式の目安時間は30分程度。なお、人前式になじみのない年配ゲストにも列席いただく場合は、冒頭でオリジナルの進行であることを説明するといいでしょう。

【人前式の流れ(一例)】
1.列席者入場

受付で結婚の証人として「結婚証明書」にサインなどをし、入場してもらいます。

2.入場
教会式では「新婦が父親とバージンロードを歩く」というのが一般的ですが、人前式では自由。例えば新郎がゲストから12本のバラを受け取りながら入場する「ダーズンローズ」など、ゲスト参加型の入場演出もオススメ。

3.開式宣言
教会式では牧師先生(神父様)が式の進行を行いますが、人前式では司会者が開式を宣言。ゲストに結婚の証人となってもらうことを説明します。

4.誓いの言葉を拝読
ふたりで考えたオリジナルの「誓いの言葉」を、ゲストみんなの前で読み上げます。

5.指輪の交換
結婚の誓約として指輪を交換。ふたりの元に指輪を届けるリングガール・リングボーイ・リングドッグならゲストがあたたかく見守ってくれるでしょう。ゲストみんなで指輪を届ける「リングリレー」などのゲスト参加型の演出も盛り上がります。

6.結婚誓約書にサイン
結婚証明書または婚姻届に、新郎・新婦ならびにゲスト代表が署名捺印。

7.結婚の成立宣言
司会者が結婚証明書または婚姻届をゲストに見せ、ふたりの結婚を宣言。

8.閉式の言葉
司会者が閉式を宣言。ゲストに結婚立ち会いの礼を述べます。

9.挙式後
フラワーシャワーやライスシャワーなどの演出でゲストがふたりを祝福。

 

【実例】演出アイデア(誓いの言葉・結婚証明書など)

人前式の魅力のひとつが、式次第(プログラム)や演出を自由にアレンジできること。実際に人前式を挙げた先輩カップルの演出例をご紹介します。

◆ダーズンローズセレモニー

指名したゲストに「ふたりにとってあなたはどんな存在か」というメッセージを伝え、1本ずつバラを持ってきてもらい、束にして新郎が新婦に渡しました。

◆オリジナルの「誓いの言葉」

教会式や神前式では誓いの言葉が決まっているのに対して、人前式はふたりの考えた誓いの言葉を取り入れるなど、自由な誓い方ができるのも魅力のひとつ。

◆リングリレー

ゲスト全員参加のリングリレー。「ゲストみなさんとの出会いに思いを馳せ、みなさんの手を通ってきたリングをはめられたことがうれしかった」と感動の演出に。

◆オリジナルの「結婚証明書」
教会式の中では、結婚証明書に新郎新婦がサインをしますが、人前式ではふたりのサイン以外にも「結婚承認の証」としてゲスト全員が証明書に署名したり、指印を押してもらったものなど、ゲストが参加できる人気の演出。

◇ウエディングツリー

「結婚生活において一番必要だと思うものは?」というお題に対して、ゲストにスタンプを押してもらいます。回答によって色分けされた、世界でひとつだけの結婚証明書が完成します。

◇サンドセレモニー

色鮮やかなカラーサンドをゲストにも流し込んでもらい、挙式中にふたりで完成させる結婚証明書。挙式後はインテリアとして飾ることができ、いつでも結婚式を思い出すことができます。

◇植樹

植樹の儀では、ゲストに鉢植えに土を入れてもらい、セレモニー中にふたりで水を注ぎます。「夫婦の木」「幸せを呼ぶ木」と呼ばれるオリーブの木がおすすめです。

 

人前式の場所は? チャペルが半数以上!

人前式を行う場所に決まりはありません。普段教会式が行われているチャペルであっても、十字架が外せる会場は、人前式の対応可能な場合が多いので確認してみましょう。披露宴・パーティを行う会場、ガーデンやアトリウムなど、その施設が「人前式に使ってOK」という場所であれば、どこでも実施が可能です。

蘇州園のチャペルは、かつての旧財閥夫人が毎日お祈りを捧げていた礼拝堂ですが、十字架はついておりません。

正面の窓から見えるどんぐりの木は、一年中緑をたやすことはないエバーグリーン。どの季節でも緑を楽しむことができます。
花言葉である「永遠の愛」を先代から奥様へ捧げるため、チャペルから一番きれいに見える場所に決めたといわれており
新郎新婦様にもこの花言葉にあやかって永遠の愛を誓い合っていただく、そんなチャペルです。

\先輩カップルアンケート/
Q.人前式をした場所は?
チャペル 56.6%
・披露宴会場 28.6%
・ガーデン・屋外 8.3%
・神殿 2.4%
・その他 4.8%

 

人前式をした先輩カップルの半数以上が「チャペル」を選んでいます。選んだ理由には「チャペルが気に入ったから」「バージンロードを歩きたかった」という声がありました。
次いで「披露宴会場」が約3割。いわゆる「宴内人前式」を選んだカップルは「ゲストの移動負担を考えて」「チャペル使用料がかからないので」という理由をあげていました。

 

人前式にかかる費用・相場

挙式にかかる費用相場は、教会式なら20万円前後、神前式は5万円~20万円超と神社によってさまざま。いずれもある程度相場が決まっていますが、人前式の費用は場所やプログラムを自由に組むことができるので、かかる費用はカップルによって異なります。ここでは、一般的に人前式にかかる項目とその費用相場を解説します。

(1)会場使用料
人前式を行う場所によって変動します。チャペル、披露宴会場、ガーデン・屋外の会場使用料の目安は以下の通り。

・チャペル…聖歌隊を入れる、入れないなどによって多少変動しますが、教会式の費用と大きく変わらず20万円前後
・披露宴会場…人前式によって披露宴だけを行う場合より利用時間が長くなれば、その分延長料金がかかる場合も
・ガーデンや屋外…10~15万円前後

(2)司会
教会式では牧師様、神前式では神主様にあたる役割で、人前式では友人に司会進行をお願いする場合も。ただ、式全体の進行に関わる大事な役割なので、披露宴の司会者や会場の担当者にお願いするカップルも多いよう。いずれにせよ牧師様や神主様にお願いするよりも費用は安く抑えることができる項目です。
依頼する相手別のかかる費用相場は、

・友人…謝礼として5,000円~1万円程度
・披露宴の司会者…5万円~10万円程度
・披露宴の司会者以外の会場スタッフ…0円~3万円程度

(3)演出代
人前式では自由な演出プログラムを組むことができるので、取り入れたい演出がある場合は挙式をする会場でそれが実施できるかどうかまずは確認を。もし人前式の演出プログラムとして用意されていたり、オプションで手配してもらうことができる場合は、どのくらいの費用がかかるのか見積もりを出してもらいましょう。会場では用意できない場合は自身で手配することになりますが、アイテムの持ち込み可否や持ち込み料の有無を確認しておくと安心です。

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