近年、結納シーンで選ばれることが増えてきた「略式結納」。現代の結納スタイルにマッチしているということで、世代を問わず多くのカップルが検討しています。
しかし、略式結納は一般的な結納とは異なる部分が多いのも事実。あらかじめ把握しておかないと、相手の家族に失礼となってしまう可能性がありますので注意が必要です。
そこで、今回は略式結納の概要や当日の流れ、注意点・マナーなどについて詳しくご紹介します。
目次
略式結納とは?
略式結納とは、一般的な結納とは異なり、1日で「結納」「会食」などを行うことです。
従来の結納は、一度結納を済ませてから、後日改めて両家の家族が顔を合わせて会食を行うことが一般的でした。
しかし、時代の変化に伴い、徐々に略式結納が好まれるように。現代では、手間や準備の少ない「略式結納」が定番となりつつあります。
略式結納における当日の流れ
略式結納を行う場合、当日はどのような流れで進めていくのか分からない…と不安を感じている方は多いでしょう。
ここからは、略式結納の正式な流れをご紹介します。当日の工程をイメージするためにも参考にしてみてください。
飾り付け
略式結納を行う際、まずは男性側が入室して結納品の飾り付けを行います。その後、女性側も入室して飾り付けを進めていきます。お互いに飾り付けが終わったら、着席してください。
挨拶
飾り付けが終わったら、始めの挨拶をします。男性側の父親が行うことが多いものの、男性側の母親や花嫁側の両親が進行しても問題ありません。
男性から女性へ結納品を納める
男性から女性へ結納品を納めます。結納品は手で直接持つのではなく、片木盆に乗せて持ってきます。男性側の母親がそれを女性の前へと運び、一例して元の場所へ戻ってください。
その後、男性側の父親が「お納めください」といった要旨の一言を添えます。
女性から受書を手渡す
女性側は結納品の目録を確認し、お礼の言葉を述べます。女性の母親は結納品を床の間へ運んで、受取書を男性へと手渡します。
受取書は最初に男性本人が確認、その後男性の両親が確認してください。
女性から男性へ結納品を納める
女性から男性へと結納品を納めます。女性の母親が片木盆に結納品を乗せて男性の前に運びます。
ただし、女性から男性への結納に関しては、地域によっては不要とされている場合もありますので、あらかじめ確認しておきましょう。
男性から女性へ受書を手渡す
結納品を受け取ったら、男性から女性へと受取書を渡します。
最初に女性が確認、その後に女性の両親が確認するのが一般的です。
婚約記念品の披露
婚約記念品とは「婚約指輪」などのことです。すでに準備してあるなら、婚約記念品として男性と女性で交換します。
また、すでに婚約指輪を交換している場合には、略式結納の場でお披露目します。
締めの挨拶
最後は「締めの挨拶」として、男性の父親が「出席のお礼」などを述べて終了です。
締めの挨拶後は、会食へと進んだり、記念撮影を行います。
略式結納の注意点・マナー
略式結納を行うにあたり、注意しなければならないことがいくつか存在します。
相手の家族への失礼を避けるためにも、事前に注意点やマナーを把握しておきましょう。
出席者の服装の格を統一する
略式結納を行う際には、出席者の服装の格を揃えることが大切です。片方の家族がフォーマル、もう一方がカジュアルといったように、服装に統一感がないと、全体的にまとまりのない略式結納となってしまいますので注意してください。
席順は「左側が男性側」「右側が女性側」
略式結納の席順は、床の間を前にして左側が男性、右側が女性であることがマナーです。
上座側から「男性本人」「父親」「母親」「男性の兄弟・姉妹」という順番で着席します。
ただし、席順に関しては地域によって異なる場合もありますので、あらかじめ自分の地域のマナーについて調べておくと安心です。
忌み言葉は使わない
略式結納の場では、「忌み言葉」に気をつけてください。例えば、「壊れる」「分かれる」「切れる」などは、日常的に使用する言葉ですが、忌み言葉に該当します。
忌み言葉は縁起が悪い言葉ですので、おめでたい略式結納の場には相応しくありません。
結納品は省略しても良い
略式結納という場ではありますが、結納品の交換に関しては省略しても問題ありません。
かつては、決められた結納品をお互いに交換したり、男性側から女性側へと手渡すことがマナーでした。しかし、現代は「そもそも結納をしない」という選択をするカップルも増えてきています。
結納品の品数を減らして準備するといった選択をしても、決してマナー違反にはなりません。ただし、割り切れる数で準備するのは縁起が悪いため注意してください。
おわりに
近年注目が高まっている略式結納。時代の変化に合わせて、現代人に適したスタイルの結納スタイルとして落ち着いてきています。
本ページでは、略式結納における概要や流れ、注意点などについて触れましたので、結婚を控えているカップルや、略式結納を検討している方はぜひ参考にしながら、スケジュールを立ててみてください。